再生可能エネルギーを中心にインフラ事業に取り組むクライアントの
たしかなコンシェルジュとして、国内外700超のプロジェクト・ファイナンス案件に携わっています。
再生可能エネルギーを中心にインフラ事業に取り組むクライアントのたしかなコンシェルジュとして、国内外700超のプロジェクト・ファイナンス案件に携わっています。
当事務所のプロジェクト・ファイナンス分野への本格的な取り組みは、太陽光等のFIT(再生可能エネルギー電力固定価格買取制度)が導入された2012年にスタートしました。当事務所の強みであるストラクチャーの会計・税務アドバイスやキャッシュフローモデル(事業収支計画)の会計・税務事項の検証・構築業務を中心にクライアントの皆様に評価され、ご紹介によって新たな案件を次々と手がけることとなり、近年は会計・税務の専門家として最も多くのプロジェクト・ファイナンス案件に関与させていただいています。
「プロジェクト」に焦点を当てているプロジェクト・ファイナンスは、金銭債権や不動産等といった「物」のキャッシュフローや価値に焦点を当てているストラクチャード・ファイナンスと経営者の方針や経営環境によって事業内容等が変化する「会社」に焦点を当てているコーポレート・ファイナンスの間に位置しています。プロジェクトの事業者となるSPC(特別目的会社)を新たに設立することが一般的であり、匿名組合・信託・LPS(投資事業有限責任組合)といったビークルも選択肢に入ってくるため、ストラクチャード・ファイナンスのプラクティスと同様、ストラクチャリングの会計・税務アドバイスが主要業務の一つとなっています。
さらに、太陽光等の再生可能エネルギーやコンセッションの案件を中心に、買収・合併・分割といったM&A取引が行われることも一般的であるため、組織再編に係る会計税務アドバイスや財務・税務デューデリジェンス及び株式・事業価値算定といったコーポレート・ファイナンス分野の業務も提供します。
また、空港等のコンセッションでは、子会社・関連会社を有することが一般的であり、グループ全体での事業内容は、コーポレート・ファイナンスがターゲットとしている「会社」よりも多岐に渡る場合もあります。逆にPFIの事業方式の一つであるBTO(Build Transfer Operate)方式ですと公共施設等の建設後に所有権を国や地方公共団体等に移転し、その代金を割賦により回収するため、不動産・金銭債権を対象としたストラクチャード・ファイナンスの一形態ともいえるでしょう。
※キャッシュフローモデルは、エクセルファイルにて作成されるプロジェクトの事業収支計画になり、プロジェクトへの投資判断、金融機関との融資条件協議及び実績管理等のために不可欠なものになります。
プロジェクト・ファイナンスにおいては、先述のように他のプラクティスと領域及び業務内容が重なる部分が多分にあり、幅広い知見が求められます。M&A取引の場面を例にとっても、組織再編の税務だけでなく、匿名組合等のビークルの税務の知見がなければ、スキームに内在するリスクを見逃す可能性があります。
また、海外投資家の関与する案件においては、国際税務(過少資本税制、過大支払利子税制、源泉税等)の観点からのリスク分析も必要となります。さらに、寄附金認定や行為計算の否認等の税務リスクを無視し、税法規定の形式的な適用関係のみで考案されたスキームがクライアントに持ち込まれる事例も見受けられるため、そうしたスキームにクライアントが巻き込まれないようにするためにも経済的合理性や税規定の本質も踏まえた会計・税務アドバイスが求められます。
これらの点において、当事務所ではプラクティスによる部門の垣根がなく、各メンバーが複数のプラクティスの業務に会計・税務といった区分なく関与することを基本としており、かつ、会計税務とも徹底的に掘り下げることをポリシーとしていることから、窓口を一本化した少人数のチーム編成で幅広く、かつ、高度な専門性を有するサービスを提供することが可能であり、大きな強みとなっています。
■発電事業
太陽光、陸上・洋上風力、系統用蓄電池、バイオマス、地熱、水力、火力発電等
■コンセッション
空港、道路、水道等
■PFI
教育文化施設・下水道等の各種公共・公益的施設、通信衛星等
■その他
観光地の再開発、バルクターミナル等
プロジェクト・ファイナンスでは、対象となるプロジェクトから生まれるキャッシュフローのみに依拠してレンダーやエクイティ投資家が資金を拠出することから、コーポレート・ファイナンスとの対比でキャッシュフローモデル(事業収支計画)が客観的かつ精緻に、また、各種ストレス分析にも耐えられるよう汎用的に作り込まれる傾向があります。
これに伴って各種税金も精緻、かつ、汎用的に作り込む必要がありますが、プロジェクトの全容を理解した事業者様であっても会計・税務事項のキャッシュフローモデルへの反映は困難な業務となるため、会計・税務の専門家に委託することが一般的です。
委託を受けた会計・税務の専門家は、プロジェクト及びスキームの会計・税務を把握するだけでなく、キャッシュフローモデルの計算構造を理解し、適切に反映させるロジカルな思考が必要となります。これらについての対応力が、当事務所のもう一つの大きな強みといえます。
■ストラクチャーの会計・税務アドバイス
■財務・税務デューデリジェンス(主にM&A取引時)
■株式(エクイティ持分)、事業価値算定(主にM&A取引時及び継続価値算定)
■キャッシュフローモデル(事業収支計画)の会計・税務面の検証
■キャッシュフローモデル(事業収支計画)の会計・税務事項の検証結果報告書作成
■太陽光等の再生可能エネルギー関連を中心としたキャッシュフローモデルの作成等
■会計・税務意見書作成
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